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||| 「ハイテク拠点」イスラエルの最新動向 |||

2002.5.23 辻孝夫


 ●2001年経済概況@

GDPは0.5%のマイナス成長に留まり、ビジネスセクターGDPは1.9%の減少という経済停滞であった。特に、第4四半期においては、第3四半期比GDPが7.2%またビジネスセクターは11.8%(年率換算)の厳しい落込みとなった。

失業率も不況の影響により、前年度の8.6%から10.2%に上昇。

長期化するパレスチナとの紛争により殆どすべての指標が前年比減少となった。

輸出と投資は継続して落ち込んでいるが、個人消費の伸長に支えられ、上半期は何とか成長を維持した形となっている。


 ●2001年経済概況A

第4四半期においてもいくつかの明るい指標が散見されている。
  ・輸出入の増大(12月〜)
  ・セメント消費、アパート建設

輸出は最終的に前年比12.8%の落込みとなった模様(2000年度は前年比23.9%の伸長であった)。産業輸出は7%程度落ち込んだが、10-11月には、6.1%の増加となった。

輸入は前年比5.8%減少したが、10-11月には資本財と消費物資の輸入が各々10.6%と14.8%の増加となった。


 ●主要経済指標 出所:Bank Hapoalim
US$ Millions
2001年
前年比
2002予測
- GDP
101,339
-0.5%
1.5%
- GDP per Capita
$17,216
-2.8%
-0.8%
- GDP Business
75,096
-1.9%
0.8%
- 輸出
38,506
-12.8%
0.0%
- 輸入
48,638
-5.8%
1.5%
- 移民
45千人
-15千人
40千人
- 総人口
6,550千人
2.3%
2.3%
- 労働人口
2,596千人
- 就労人口
2,363千人
- 失業率
10.5%
(8.8%)
9.4%
- 消費者物価
3.0%
(0.6%)
3.8%


 ●輸出入の変遷(ダイヤモンドを除く)




 ●日本・イスラエル貿易
年間往復20億ドル近辺を推移

日本からの主力輸出アイテムは自動車

日本の主力輸入アイテムはダイヤモンドであるが、ハイテク関連商品の輸入が増加している
2001年度
日本→イスラエル: US$800M
イスラエル→日本:US$1,018M


 ●イスラエルハイテク産業の概況(1)
世界のトップクラスの水準:
      テレコム・IT関連(光通信、IP関連)
      医療並びにバイオ技術
      防衛産業
      ケミカル

研究・開発力に強み(特徴)

欧米企業との連携(Partnership)
産学協同


 ●イスラエルハイテク産業の概況(2)
国家レベルでの教育投資はGDPの10%以上 → 就労人口10,000人当りの技術者数は135人と世界1となっている。

スタートアップ企業約2,500社

過去100数十社が米国証券市場に上場
欧米の主要企業による子会社及び開発拠点の設置 → 「中東のシリコンバレー」


 ●イスラエルハイテク産業の概況(3)
欧米の主要企業による子会社及び開発拠点の設置 → 「中東のシリコンバレー」
◆Motorola        ◆Intel
◆IBM           ◆National Semiconductor
◆Microsoft        ◆Lucent
◆Nortel          ◆Cisco
◆Ericsson        ◆Siemens
◆Compaq         ◆3-COM


海外からの直接投資はコンスタントに年間20億ドルを越える水準となって来ている。


 ●イスラエルの対内・対外直接投資額の推移



 ●イスラエル企業に対する大型M&A


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